両親を見舞いに埼玉県皆野まで10年通ったが、楽しみを見つけた

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父と母の老後は、秩父の隣街になる皆野町の施設に入っていた。その施設には約10年以上世話になったが、二人とも2~3年で記憶力が薄れ、とうとう寝たきりになってしまった。両親が施設に入っている間は、毎週土曜日には皆野に行っていたが、当時はまだ関越道も混み合っており、朝9時に家を出ても皆野に着くのは1時過ぎになることもしばしば。しかし皆野ではノンビリしてはいられない。帰りの関越道がまた渋滞になるからだ。せいぜい30分位しかいられない。せっかく皆野まで行っても、二人の親は著者の顔も段々分からなくなり、笑うのでもなく、話しかけても反応するわけでもない。だんだん皆野に行っても張り合いがなくなった。こんな状況が続くのでは皆野には足が遠のくのが怖くなった。そこで考えた。親の見舞いだけではなく、何か楽しみながら皆野に行くのなら、気軽に出かけられるのではないか。そこで食事を楽しんだり、名勝旧跡を回ることにした。て帰りも国道299号線を通り、横瀬町や名栗温泉そして飯能や青梅に抜けて帰ってきた。でもそれは時間がかかった。

秩父周辺には名所旧跡も多く、魅力的な街や自然も多かった

 

今までにのように見舞いに行くだけでは気がつかなかったが、秩父周辺にはいろいろ楽しめるところが多かった。最初に小川町の和紙作りを観に行った。この和紙は1,300年の歴史があり、埼玉伝統工芸会館では手漉き和紙作りや材料づくりを学べる。次に訪れたのは宝登山。標高497mにロープウェイが架設され、頂上からの眺めは素晴らしく一度登るのをお薦めしたい。また宝登山の麓には宝登山神社はあり、西暦110年、およそ1,900年前に、第12代景行天皇の御代、皇子日本武尊が東征の帰途山容の美しさに惹かれ、ミソギの後に山頂を目指した伝えられている。宝登山の近くには長瀞渓谷がり、舟下りを楽しめる。コースは一人1,800円と一人3,200円の二つコースがあり、長瀞の自然や特別天然記念物にの岩畳をの横目にし、船頭たち匠の技で擦り抜けるように舟を操る。変化に富んだ荒川の流れに身を任せ、スリル満点急流を水飛沫を被りながら涼を楽しめる。また天然氷を使用した「かき氷」が有名で、周辺にはその氷を使用した「かき氷」の店が点在し、シーズンには観光客の行列ができ、食べるまでは結構待たされるのが欠点だ。一度食したら長時間並んで食べる機はしない。

秩父には天然の湧き水が多く湧き出ており、味も異なっていた

秩父で意外な物を発見した。それは天然の水である。以前秩父の水は美味しいと聞いたことがあったが、記憶からは消え去っていた。ある時、大型ショッピングセンターの駐車場に、すごい勢いで水が流れて落ちていた。そこには人が数人いた。近づいてみたら水をペットボトルに入れていた。思わず「この水は飲めるのですか」と見ず知らずの人に聞いた。それ以来、秩父のあっちこっちに水を汲める場所があるにを知った。しかし不思議なことに、それぞれの場所によって水の味が違っていた。これはあくまでも好みの問題だが、やはり好きな水とそうでもない水。はたまた美味しく感じる水とそうでもない水があった。著者は寄居「風布」の水が美味しく感じた。ここは皆野に行く時に、同じコースなら単調なので、変化を求めて変わった道を通ってみたい。そんな衝動に駆られ、山道を走った時に「風布」の看板を見つけた。それを辿ったら行ったら偶然、「水飲み場」と記した場所に出喰わした、飲んでみたらこれが旨っかた。それ以来、風布の水の虜になってしまった。ただ難点なのは、水の出が悪いのと、車で行ってもかなりキツい勾配を登らなければならない。著者の車は3,000ccだったが、水飲み場に着く頃にはエンジンがかなり焼け、焦げ臭い匂いがした。水を汲んだ時には、金額は忘れたが、僅かの金銭を収めた。

雁坂トンネルを通ると山梨県は以外に近く、むしろ雁坂トンネルが長かった

ある時は足を伸ばし、雁坂トンネルを抜け山梨に抜けた。しかし山梨に行ってみてはじめて分かったのは、秩父と山梨は意外と近かった。何回か山梨に抜けていた時に、何気なく大菩薩峠の標識が目に入った。幼い時に読んだ中里介山の大菩薩峠の小説を思い出した。あまりに詳しく覚えていないが、机竜之助が蘇ってくるようだった。大菩薩峠に惹かれるように一度だが車で登ってみた。驚くものは何もなく、すれ違う車も少なかった。大菩薩峠に登ったが普通の山と変わりはなく、なんとなく大菩薩峠に登った満足感が湧いていた。そそくさ大菩薩峠を下って三富町に入った。ここには三富温泉があるのを思い出し、この日はこの三富温泉に泊まる気になった。温泉街らしい雰囲気はまったくなく、むしろ高原のリゾート地に似ているとさえ思った。小綺麗で瀟洒な建物が目に入った。周りには何もないプチホテルのような感じだ。予約はしてなかったがこのホテルに泊まることはできた。温泉はもちろん付いていた。泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(アルカリ性低張性高温泉)で、泉温は52度もあった。気持ちのいい温泉だった。料金は一人1万円前後だった記憶があり、三富町の直営のホテルの記憶がある。しかし料金の割とには部屋は大きく、間取りもユークでちょっとした2階造りで、結構広かく、この部屋なら多少騒いでも苦情は出ないようなだ。

山梨の赤ワインを呑んだが、以外に日本人にあって呑むやすかったが

夕食は、ホテルのラウンジで食べた。周りには食事できる店もなかったが、それより疲れて外に出る気がしなかった。ラウンジは以外に客が多かった。食べたものはあまり覚えていないが、山梨産のワインを頼んだ。なにしろ国産のワインは今まであまり呑んだことはなかったが、山梨に来たのだら山梨のワインを呑んでみたかった。肉料理を頼むつもりだったので、赤ワインをオーダーした。「できれば冷たくした赤ワインはないか」と係員に尋ねたら、「え!冷たい赤ですか」と反復された。肉料理には赤ワインが相場で、常温の赤ワインをデカンターに移し替えて呑む。これは赤ワインを空気に触れさせて呑むのがいいとされていた。でも著者は、常温のワインを呑むよりギンギン冷えたワインが好きだった。「当方には冷えた赤ワインはありません」と冷たく云い返された。それはワインの呑み方も知らないのかと云っている態度だった。赤ワインは常温で呑むのが常識かもしれないが、冷たい赤ワインが好きなのだ。「じゃ氷もお願いします」。確かに赤ワインは常温で呑むのかもしれないが、今は赤ワインを炭酸で割って呑む時代なのに、当時は赤ワインは常温で呑むのが、赤ワインんの呑み方だった。時代はどんどん移り変わるのだから、常識にとらわれず好きな生き方をした方が良いと思う。そして秩父参りは段々エスカレートし、国道299号を通り横瀬町や名栗温泉そして飯能や青梅を通ってみたりして皆野参りをエンジョイした。しかし親不孝と思われるかもしれないが…。

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